4月に入り、だいぶ暖かくなってきた今日この頃。学校や多くの会社は新年度でしょうか。僕も一区切りつけ、振り返りと新しくしたい事を明確化してみようとメモ書きしたりしています。
私事ですが、耳の問題から、昨年のこの時期から随分、生活スタイルや音楽の考え方も変わったなと感じています。そして、人生の楽しみ方も。心の平穏のあり方についても、随分と考えさせられています。淡々となりますが、今回はそんな話を。
人生でこのような転機がある時、いたって僕だけではなく、環境は変わるものですよね。僕の場合は、随分、苦悩しましたし、この耳と付き合う事で、未だに体力的にも精神的にも出来ることが限られてしまいます。それでも、前へ。悔やまないように前へ。
ー 生活スタイル ー
耳がこれ以上、悪くならないように、音を立てないように。耳栓などをして過ごしています。音のない世界は、つまらなく、無感情で、時間が経つのがとても長い。でも、より沈黙に安らぎを感じるようになりました。
何もできない時は、心が落ちないようにと妻が教えてくれました。明るさを保つ事の大切さ。
好きなものを、より好きになる事も出来ました。何もできない時は、大好きな谷川俊太郎さんの詩を読んだり、文字を綴って見たり。料理や庭いじりをしてみたり。音楽以外にも、こんなに好きなものを持っていたんだなと改めて、振り返る事ができました。
勝手にできないと諦めていた事にも手を伸ばすようになりました。例えば、泳ぐ事であったり。ストレッチであったり。
僕は、ものを買う時、ずっと使い続けられるか考えてしまって、20年以上、手を出せないものもしばしばあります。そうしたものにも後悔しないように手を伸ばしたものがあります。マキネッタのエスプレッソモカ。ローバーミニ。(これはかなり大きな判断でしたが。)最近では、チャイを作ってみたり。
身体を維持するために、去年、教えて頂いた中国の養生法を毎日しています。日々の少しづつの変化がとても楽しいです。
それでも、心は不安になる時もあるわけで、妻と猫、家族に支えられている事に感謝。
ー 尺八や演奏について ー
これには本当に参ったとしか言いようがありませんでした。それでも、不思議な事に尺八を習いたい人が増えて、またその方々と話すことが何よりも楽しい。皆さん、本当に素敵な方々で、僕自身、そんな風になれたらいいなと思っています。すごく素敵なお弟子さんたちに囲まれている事で、続けていられるんだなあと感じています。
こんな事を言うと語弊があるかも知れませんが、本当に素敵だなと思える人と会って、話す時間を増やしています。その人たちを大切にして、時には仕事をする。色々と演奏もしたいけれど、より大切な人といる時間を感じていたいと思います。
ー これから ー
幸せは些細な事の積み重ねであったり、日々、手の届く範囲の人たちと幸せを分つ事であったり。養生法をして、朝、ナッツをちょびちょび食べて。神棚にお参りをし、生きている事と人の繋がりに感謝をする。それだけで、まずは十分。そして大切な人と音楽を広げる。どこまでも、広がる音楽を。
僕は江戸時代の伝統的音楽をライフスタイルとしています。一方、現代に生きているのであれば、現代に生きる音楽をずっと試行錯誤しています。4月からは、そうした広がりをより一層。
いつも、僕の周りにいてくれて、ありがとう。
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