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series 1 : 竹を取る&竹の油抜き
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竹が水を吸うのをやめる11月〜2月頃までが竹取りには適している。
竹林に入り、尺八のために竹の命を犠牲にする。
命を奪う事は、簡単な事ではない。
そして、また尊さを感じることも痛みを知って感じるものだと思う。
竹は、沢山採る事はしない。
来年、再来年の事を考えて採る。
そうして、竹林を生かし、育て、また採らせて頂く。
命の巡りを感じながら。

一本の竹から一本の尺八を作る。
根は恐ろしく強固で採れない竹もある。
命を感じながら採る。
一度、命を奪う事を決めた竹は投げ出さない。
それが、命と向き合うという事だ。

採った竹は、丁寧に根の泥を落とし、油抜きの作業をする。
竹に残った水分を飛ばす作業である。
竹の水分を飛ばす事で、虫を予防する事ができる。
油抜きをしている時、竹のなんとも良い香りがする。
この時ばかりは、時間を忘れてほっとする。
人間らしさを感じられる瞬間である。
